干すって、ちょっと不思議な行為だなと思う。
しぼんで、軽くなって、カラカラになって、それでも食べられる。
むしろ、生のときよりも味がギュッと濃くなって美味しいこともある。不思議。
そして、楽しい!
今回は、グレープフルーツシロップを作った後に取り出したグレープフルーツを、ソーラーフードドライヤーで干してみました。
ソーラーフードドライヤーを知ったきっかけ
このソーラーフードドライヤー、ずっとやってみたかったんです。
きっかけは、大好きな本『地球の冷やし方』(藤村靖之さん著)。
その中に出てきたソーラーフードドライヤーに心を掴まれました。
太陽の熱を使って食材を乾かす、電気を使わないエコな道具。
それからというもの、「いつか自分でやってみたい…!」と、ずっと心の片隅にありました。
そんな中、浜松で訪れたパーマカルチャーの実践フィールドで、ソーラーフードドライヤーで作られた甘夏のドライフルーツを試食する機会がありました。
それが、びっくりするくらい美味しくて!
帰ってきてすぐ、我が家の「実験」が始まりました。
普通の干しネットとの違いは?
これまでにも、干しネットで干し芋を作ったことはあったけれど、どうしても時間がかかってしまう。
朝だして、夜取り込んで、また朝出して…を何日も繰り返すうちに、味見という名のつまみ食いが止まらなくなって、干し終えた時には残りわずか(笑)

それに比べて、ソーラーフードドライヤーは、太陽の力を効率よく使えるので、早く干せるのが魅力。
物や日にもよるけれど、早ければ1日で干せてしまう!
いざ、グレープフルーツを干してみた!
今回干したのは、グレープフルーツシロップを作った後に、シロップから取り出した果肉と薄皮。

見た目は…正直ちょっと、肉っぽい(笑)


水分が多いから干すのに時間がかかりそう…。
外だと虫が来そうだったので、窓際の室内に設置。
初日は曇り空だったけれど、お昼には雷と土砂降り!
湿気もすごくて、これは無理そう…。
でも、翌日は一転して晴天&最高気温32℃!
ソーラーフードドライヤーの中の温度を測ってみたら46℃!
いい感じに干せてきている気がする。

さらにその次の日も快晴。
セミドライから、かなりカリッとした状態に。

皮がギュッとしまっていて、噛めば噛むほど味が出てくる。
ちょっと見た目は地味だけど、すごく美味しい!
子どもたちは、その見た目に最初は警戒していましたが、一口食べて「美味しい!」と目を輝かせていました。
そして、あっという間に食べて無くなる…。
「干す」ことは、暮らしの知恵
日本には昔から、「干す」という知恵があります。
- 腐敗を防ぎ、保存性を高める
- 旨みが凝縮される
- 栄養価がアップする
- 手をかける時間が、心も豊かにしてくれる
干し柿や切り干し大根、高野豆腐や干物…
どれも、暮らしの中から生まれた、自然のめぐみを活かす知恵です。
電気もガスも使わずに、太陽と風だけで、食材が姿を変える。
その変化を見るのが、なんだか楽しくて。
私たちは、そんな時間をもっと暮らしの中に取り入れてもいいのかもしれません。
次は何を干そうかな?
今回のグレープフルーツで、「干す」楽しさと美味しさを再確認!
次は、野菜も干してみたいし、庭に生えている野草も干してみたい。
どくだみ、よもぎ、スギナ…。
干すことで、保存もできて、暮らしの薬草になるかもしれない。
干すことは、暮らしを丁寧に見つめ直すきっかけにもなる。
太陽の力を借りながら、私の「小さな循環」実験は、まだまだ続きます。
P.S.子どもと学べる、おすすめ絵本!
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