春、ぐんぐんと元気に育つボリジを見て、
「なんて育てやすい植物なんだろう」と思っていた。

花もたくさん咲いて、青くて星型のかわいい花に毎日見惚れていました。
「これは簡単だ!」なんて思っていたのも束の間…。

だんだん気温が上がり、虫の季節に入ったころ、
葉や茎にびっしりと黒い小さな虫が…たぶんアブラムシ。
ストチュウ水をスプレーしてみたけど、効果があるのかないのか、よくわからない。
気がつくと、葉っぱの色も悪くなり、他の植物にも移っているような気がした。
慌てて、蕾・花・葉っぱ・茎…悪くなっていそうなところを全部カット。
残ったのは、ほんの少しの葉と、減ってしまった花。

「もしかして、もうダメかも」
そう思ったけれど…
数日後、驚いたことに、周りの植物も、ボリジ自身も少しずつ元気を取り戻してきた。
きっと、葉が多すぎて風通しが悪くなっていたのかもしれない。
植物にも「間引き」や「整理」が必要なんだと、改めて気付かされました。
そしてある日、散った花の中に、小さな緑色の種を発見!

観察していると、種が黒く熟すと、ガクが下を向いてパカっと開き、種を落とすみたい。
気がついた時には、もう空っぽになっているものも多く、地面に落ちた種は見つけられなかったけれど…
残っているものの中に、いくつか立派な種が!

初めての種取り、成功!
たった一粒の種から、こんなに大きくなって、花を咲かせ、またたくさんの種になる。
「一粒万倍」って、こういうことなんだと実感した。

でも、種を取るって、思っていたよりずっと大変。
花が咲いてから、種が熟すまでのあいだ、植物が健康に過ごせるように見守り続ける。
虫から守りながら、環境を整えて、手をかけてあげる。
その全てが、種に詰まってる気がする!
だから、嬉しかった。
ひとつの命がまた次へとつながっていく。
種を取ることは、育てることとはまた違う、もう一つの感動でした。
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