本で読んだパーマカルチャーが、”暮らし”の中にあった
先日、静岡・浜松にあるフォレストガーデンとHIVEのツアーに参加してきました。
ここは、パーマカルチャーの考えを実際の庭や暮らしに取り入れている、実践の場。
ずっと本で読んで憧れていた”自然と共生する暮らし”が、目の前に広がっていて、感動が止まりませんでした。
「自然と暮らす」を、デザインする
パーマカルチャーという言葉には、
「Permanent(持続可能な)」と「Agriculture(農業)」という意味が込められています。
でも、それは単なる畑仕事の技術ではなく、人と自然が無理なく共に暮らしていくための”しくみ”を作ること。

水の流れ、太陽の動き、人の動線やエネルギーの巡り…
そんな見えにくい部分まで含めて「デザイン」していく考え方だと、現地で教わりました。
知識としては知っていたはずなのに、実際の庭を歩いてみると、それがふっと腑に落ちてくる感覚がありました。
工夫とやさしさがにじむ庭
案内していただいたお庭は、見た瞬間に「気持ちいい」と感じる空間でした。
たとえば

- 夏には涼しい木陰をつくってくれるブドウのパーゴラ。
冬になると葉が落ちて、陽の光を通してくれる。植物と人が季節を一緒にくぐり抜ける仕組み。 - 壁沿いに枝を這わせて育てるりんごのエスペリエ仕立て。
省スペースで果樹を育てる知恵に、都会暮らしでもできるヒントをもらいました。 - 虫たちの可愛いお家。
虫や鳥、植物、森にも配慮する、持続可能な考え方がそこらじゅうに散りばめられていました。
ただ植物を”植える”のではなく、
暮らしの中でどう循環していくのか考えて配置する。
自然とのつながりを意識する。
本物のパーマカルチャーを見ることができて、心のどこかがふるえました。

ラズベリーをみんなで頬張る時間
ふと視線の先に、赤く色づいたラズベリー。
その実を、ツアー参加者でみんなで詰んで味わう時間がありました。
動物たちに全部食べられてしまうので、「人間も食べたい!」からネットをかけているという話をしてくれました。

ツアーでも紹介された、パーマカルチャーの3つの理念:
1.地球に対する配慮(Earth Care)
2.人への配慮(People Care)
3.分かち合い(Fair Share)
「まず自分たちが満たされ、余った分を分け合う」。
それは、とてもシンプルだけど、今の暮らしの中でつい忘れてしまいそうな大切なこと。

暮らしの中に、ほっこり循環を
今回のツアーは、「知識」や「技術」以上に
「こんな暮らしをしてみたい」というイメージを、私の中にしっかりと残してくれました。
- 子どもと一緒に育てて、収穫できるベリーの植栽
- 季節とともに変化する、パーゴラで集う庭
- 育てて、つないで、誰かと分かち合える”種”のある暮らし

どれも、わが家でも取り入れていけそう。
大きな変化ではなくていい。
小さくて、やさしい循環を、日々の中で家族と一緒に育てていきたいと思います。
まとめ
たった数時間だったのに、たくさんの気づきがありました。
本で読むのとは違って、風や光、土の匂いとともに身体で感じる学びは、忘れられそうにありません。
「行ってみないとわからないこと」が、確かにある。
そんなことを改めて教えてくれた、素晴らしい時間でした。
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